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むかしむかし、あるおばあさんが、そら豆を煮(に
ようと思いました。
そら豆をなべに入れようとすると、一粒のそら豆がなべからこぼれ落ちて、コロコロコロと庭のすみへ転がって行きました。
それに気づかないおばあさんは、今度は火を付けようとワラを持って来たのですが、そこへ風がサーッと吹いてきて、一本のワラを庭のすみへ飛ばしました。
それからおばあさんが火をたきつけて仕事をしていると、まっ赤になった炭が一つ、ポロリと下へ落ちて、これも庭のすみっこへ転がっていきました。
こうして庭のすみっこで、そら豆とワラと炭が出会ったのです。
そら豆が、言いました。
「ワラさん、炭さん、わたしたちがここで出会ったのも、何かのご縁です。どうです、これから一緒に、お伊勢参り(いせまいり
に行きませんか?」
「そりゃ、いいね」
「よし、さっそく出かけよう」
こうして、そら豆とワラと炭は、そろって出かけました。
さて、みんなは川の所まで来ましたが、この川には橋がありません。
橋がなければ、川を渡れません。
すると、ワラが言いました。
「わたしは背が高いから、橋になってあげるよ。そら豆さん、炭さん、どうぞ渡りなさいな」
「それは、ありがたい」
そら豆が先に渡ろうとすると、炭が怒って言いました。
「わたしが先に渡るんだ。そら豆さんは次にしろ!」
するとそら豆は、ムッとして言い返しました。
「いや、わたしが先だ!」
「いいや、わたしが先だ!」
炭は、そら豆をポンと突き飛ばして、先にワラの橋を渡り始めました。
ところが半分まで渡った時、川の流れを見た炭は怖くなって足がすくんでしまいました。
「どうした、炭さん。先に渡るのなら、早く渡れよ」
そら豆がせきたてても、炭は怖くて動けません。
そのうちに炭の熱でワラが燃え出して、炭とワラはボチャンと川に落ちてしまいました。
それを見て、そら豆は大笑いです。
「アハハハハハッ、わたしを突き飛ばして、先に渡ろうとするからだよ。アハハハハハッ、アハハハハハッ・・・」
そら豆は、あんまり笑いすぎたので、お腹がパチンとはじけてしまいました。
「あっ! ・・・困ったな。こんなかっこうじゃ、みっともなくて、どこへも行けないよ。どうしよう?」
そら豆が泣いていると、そこへ仕立屋(したてや→さいほう屋
さんが通りかかりました。
「おやおや、どうしたね、そら豆さん」
「実は、あんまり笑いすぎて、お腹が破けたんだよ」
「そりゃ、気の毒に。どれどれ、わたしは仕立屋だから、破けたお腹をぬってあげよう」
「ありがとう。よろしく頼みます」
仕立屋は針と糸を取り出して、そら豆のお腹をチクチクチク、チクチクチクと、ぬいました。
ところがあいにく緑色の糸がなかったので、仕立屋は黒い糸でぬったのです。
そら豆に黒い筋が出来たのは、その時からだそうです。
おしまい
video.yandex.ru/users/mishajp/view/490/#hq
むかしむかし、あるところに、森に囲まれた小さな村がありました。
その森に古い沼があって、一匹のカッパが住んでいました。
このカッパはひどいイタズラガッパで、畑を荒らしたり、沼へ人を引きずり込んだりと、いつも悪さをするのです。
ある日の事、この村にやって来た旅の坊さんが、イタズラガッパの話しを聞きました。
すると坊さんはさっそく沼へ行って、カッパを呼び出して言いました。
「お前は、いつも悪い事ばかりしているようじゃが、いったい何が気に入らんで、そんな事をするんじゃあ?」
するとカッパは、こんな事を話し始めました。
「おらは、カッパの身の上がつらいんよ。
こんな姿では、人間の仲間には入れてもらえない。
かといって、魚やカメの仲間でもねえ。
ここには仲間もいねえし、おもしろくねえ。
だからおらは腹が立って、無茶苦茶に暴れ回るんだ」
話しているうちに、カッパは涙をこぼしました。
「お坊さま。
おらは、人間に生まれ変わりてえ。
人間に生まれ変わるには、どうしたらいいんだ?」
「それは、お前が生きている間に、何か人間の為になる事をすればいい」
「そうか、わかった」
カッパは坊さんに礼を言うと、帰って行きました。
さて、その年の夏の事です。
村では日照りが続いて作物が枯れ、ついに井戸の水も干上がってしまいました。
「このままでは、みんな死んでしまうぞ。雨ごいだ。雨ごいをするんだ」
村人たちは広場に集まって、朝から晩まで空に向かって雨ごいをしました。
「雨よ、降れ、雨を降れ、どうか雨よ、降ってくれ!」
でも、雨は一滴も降りません。
そんな雨ごいが何日も続いた頃、あの沼のカッパが村へやって来ました。
「イタズラガッパじゃ、やっつけろ!」
カッパを取り囲んだ村人たちは、日頃のうらみと雨が降らない腹いせに、カッパを殴ったり蹴ったりしました。
いつもならすぐに逃げ出すカッパですが、今日は殴られても蹴られても大人しく我慢していました。
そして、今にも死にそうな様子でやっと顔を上げると、カッパは村人たちに雨ごいをさせてくれと頼んだのです。
「雨ごいだと? イタズラ者のお前がか?!」
「そんなの、うそに決まっている! また何か、イタズラをたくらんでいるに違いない!」
「しかし、カッパも雨が降らずに困っているはず」
「そうだ。カッパは水の妖怪だから、カッパが雨ごいをすれば本当に雨が降るかも」
村人たちはカッパに雨ごいを認めると、カッパを縄でしばったまま広場のやぐらの上に連れて行きました。
カッパはしばられたまま、やっとの事で体を起こすと、天を仰いで祈り始めました。
「天の神さま。
おら、今までに悪い事ばかりしてきた。
村の衆に、いつも迷惑をかけてきた。
だからそのつぐないに、村に雨を降らせてはくださらんか。
おらの命と引き替えに、村に雨を降らせてはくださらんか。
天の神さま、どうかお願いです」
カッパの雨ごいは、何日も何日も続きました。
その間、カッパは水も飲まなければ、食べ物も食べません。
すっかり弱ったカッパは、とても苦しそうに雨ごいを続けました。
「神さま・・・、お願いです。どうか・・・、村に・・・、雨を、降らせて・・・」
カッパの祈りがあまりにも熱心なので、いつの間にか村人たちも一緒になって雨ごいの祈りを始めました。
「神さま、お願いです。どうか、村に雨を降らせて下さい」
「神さま、お願いです。どうか、村に雨を降らせて下さい」
「神さま、お願いです。どうか、・・・」
すると不思議な事に、急に雨雲がたち込めて、大粒の雨がポツリポツリ降ってきたのです。
そして雨はみるみる激しくなって、やがてザーザーと滝の様に降り出したのです。
「カッパの雨ごいが、天に届いたぞ!」
「カッパの雨ごいのおかげで、村は救われたぞ!」
それを聞いたカッパは、天を仰ぐと、
「・・・神さま、ありがとう」
と、激しい雨に打たれながら、満足そうな顔で死んでしまいました。
それからしばらくして、あの旅の坊さんがまたこの村を訪れて、この事を知りました。
すると坊さんは、人間になりたがっていたカッパの話を村人にしてやりました。
「カッパは、命がけで罪ほろぼしをしたんじゃ。いつか人間に生まれ変わって、この村にくるかもしれんなあ」
それを聞いた村人たちは沼の近くに小さなカッパの墓を立てて、いつまでもカッパの雨ごいの話を語り伝えたそうです。
おしまい
video.yandex.ru/users/mishajp/view/489/#hq
昔々あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは畑に出て種をまいていました。
「一粒は千粒になれ」
と歌いながら。ところがそれを見ていたタヌキが、おじいさんが帰ると畑にやってきて
「一粒は一粒さ」
と言って種を全部食べてしまいました。
おじいさんはいつまでたっても芽が出てこないので変に思っていましたが、あるときそれがタヌキのしわざであることが分かりました。そこでおじいさんは帰ったふりをして、タヌキが出てくるのを待ち、用意していた縄でつかまえました。
おじいさんは、つかまえたタヌキを家に持ち帰り、
「悪いタヌキをつかまえたぞ。タヌキ汁にして食おう」
といって、また畑に戻りました。
家ではおばあさんが、タヌキ汁を作る準備を始めました。タヌキは食われてはたまらんと、何とか逃げようとしますが、どうしても縄から抜けることができません。そこでおばあさんに言いました。
「おばあさん、縄がきつくて痛い。少し緩めてくれないか」
「そんなことしたら、お前は逃げるだろう。お前に逃げられてはおじいさんに叱られる」
おばあさんはそういって仕事を続けます。タヌキは一計を案じました。
「おばあさん、私は悪いタヌキでした。食べられても仕方ない。でも、タヌキ汁を一人で作るのは大変だろう。私が手伝ってあげるよ。そしておじいさんが戻ってくるまでにまた縛られていればいいだろう?」
タヌキはしおらしく、そう言いました。するとおばあさんはすっかりだまされてしまい
「そうかい。だったら手伝ってもらおうかねぇ」
と言って、縄を緩めました。
するとタヌキは、いきなりおばあさんをなぐって殺してしまいました。そして、皮をはいで肉を鍋に入れて煮込みました。それから、おばあさんの皮をかぶって、おじいさんが帰るのを待ちました。
「おじいさん、待ち遠しかったから、タヌキは私が絞めて、タヌキ汁を作りましたよ」
おじいさんが帰ると、おばあさんの皮をかぶったタヌキが言いました。
「おや、そうかい。大変だったろう」
おじいさんは、おばあさんもなかなかやるわい、と思いながら、おばあさんの皮をかぶったタヌキが汁をついでくれるのを受け取りました。
「ちょっと肉がかたいな。やはり古ダヌキだったからかな」
などといいながら、おじいさんは汁を食べます。そしてずいぶん食べた所で、タヌキは皮を脱いで正体を見せました。
「やーい、食ったな食ったな。そいつは俺が殺して入れたばあさんの肉だぜ。ざまぁ見ろ」
タヌキはそう捨てぜりふを吐くと、おじいさんが呆然としている間にさっさと逃げてしまいました。
おじいさんは、ショックのあまり寝込んでしまいました。タヌキにだまされただけでなく、最愛のおばあさんをなくし、しかも知らぬこととはいえ、その肉を食べてしまったのです。
おじいさんが力無く泣いていると、ウサギがやってきました。
「おじいさん、おじいさん、どうしたの?」
おじいさんは、ウサギに全てを話しました。するとウサギは「ひどい奴だ。仕返ししてやる」と言って飛び出していきました。
ウサギはタヌキがよく行く山で、たきぎを拾い始めました。するとそこにタヌキがやってきました。
「ウサギどん、何してるの?」
「今年の冬は寒そうだから、たきぎを拾っているんだよ。君も拾っておいた方がいいよ」
そこでタヌキもウサギと一緒にたきぎを拾いました。
やがてたきぎがいっぱい取れましたので、二人は山を降り始めました。ウサギはタヌキを先に行かせ、後ろにまわって、タヌキの背中の荷物のそばで火打ち石を打ちました。
<カチ、カチ>
「ウサギどん、あのカチカチいう音は何だろう」
「あれはカチカチ山のカチカチ鳥が鳴いているんだよ」
とウサギは誤魔化しました。
やがて火がたきぎに付き、<パチ、パチ>と音を立て始めました。
「ウサギどん、あのパチパチいう音は何だろう」
「あれはパチパチ山のパチパチ鳥が鳴いているんだよ」
とウサギはまた誤魔化しました。
やがてたきぎの火は勢い良く、<ボー、ボー>と燃え始めました。
「ウサギどん、あのボーボーいう音は何だろう」
「あれはボーボー山のボーボー鳥が鳴いているんだよ」
とウサギはまたまた誤魔化しました。
しかし、そのうちタヌキは背中があつくなって「アチ、アチ」と叫んで走って逃げました。
次の日、ウサギは唐辛子味噌を作って、タヌキの家に行きました。
すると、タヌキは「このやろう、昨日はひどい目に合わせやがって!」と怒ります。
しかしウサギは何食わぬ顔で「何のことだい?」と聞きます。
タヌキが「昨日、カチカチ山で俺にヤケドをおわせたろうが」
とつかみがからんかの勢い。しかしウサギは
「カチカチ山のウサギはカチカチ山のうさぎ。唐辛子山のウサギはそんなこと知らんぞ」
といいます。するとタヌキも「もっともだ」と納得。そこへウサギは
「君はやけどをしたのかい?それは可哀想に。そうだ、ちょうど僕はやけどの薬を持っているんだよ。塗ってあげようか?」
といいます。タヌキはすっかりだまされて
「それは助かる。塗ってくれ」
といいました。そこでウサギは持っていった唐辛子味噌を塗ります。するとタヌキはやけどのあとに唐辛子がしみて、痛さで悲鳴をあげました。そのすきにウサギはさっさと逃げました。
次の日、ウサギはタヌキの家の近くの杉山で、木を切っていました。そこへタヌキがやってきました。
「見つけたぞ。昨日はひどい薬を塗ってくれたな」
と怒っています。ウサギが「何のことだ?」と聞きますとタヌキは昨日のことを話しました。するとウサギは
「唐辛子山のウサギは唐辛子山のウサギ。杉山のウサギはそんなこと知らんぞ」
といいます。するとタヌキも「もっともだ」と納得。そこへウサギは
「今木を切って船を作っているんだ。魚でも釣ろうかと思ってね。君も釣らないかい?」
と誘います。タヌキが「面白そうだ」といいますと、ウサギは
「僕は体が白いから木ぶ船を作る。君は体が黒いから泥で船を作るといい」
といいます。タヌキは同意して、泥をこねて船を作りました。
そしてウサギとタヌキは一緒に川に出て釣りを始めました。
ところがウサギの船は木なのでちゃんと浮いていますが、タヌキの船は泥なので、やがて溶けだし、穴があいて沈んでしまいました。
「助けてくれ!」
とタヌキが叫びましたが、ウサギは
「君はおばあさんを殺しておじいさんに食べさせたろう。そのバチが当たったんだと思うんだね」
といい、放っておきました。
かくして、タヌキは川に沈んで死んでしまいました。
video.yandex.ru/users/mishajp/view/488/#hq
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へせんたくに行きました。
おばあさんが川でせんたくをしていると、ドンブラコ、ドンブラコと、大きな桃が流れてきました。
「おや、これは良いおみやげになるわ」
おばあさんは大きな桃をひろいあげて、家に持ち帰りました。
そして、おじいさんとおばあさんが桃を食べようと桃を切ってみると、なんと中から元気の良い男の赤ちゃんが飛び出してきました。
「これはきっと、神さまがくださったにちがいない」
子どものいなかったおじいさんとおばあさんは、大喜びです。
桃から生まれた男の子を、おじいさんとおばあさんは桃太郎と名付けました。
桃太郎はスクスク育って、やがて強い男の子になりました。
そしてある日、桃太郎が言いました。
「ぼく、鬼ヶ島(おにがしま
へ行って、わるい鬼を退治します」
おばあさんにきび団子を作ってもらうと、鬼ヶ島へ出かけました。
旅の途中で、イヌに出会いました。
「桃太郎さん、どこへ行くのですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんだ」
「それでは、お腰に付けたきび団子を1つ下さいな。おともしますよ」
イヌはきび団子をもらい、桃太郎のおともになりました。
そして、こんどはサルに出会いました。
「桃太郎さん、どこへ行くのですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんだ」
「それでは、お腰に付けたきび団子を1つ下さいな。おともしますよ」
そしてこんどは、キジに出会いました。
「桃太郎さん、どこへ行くのですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんだ」
「それでは、お腰に付けたきび団子を1つ下さいな。おともしますよ」
こうして、イヌ、サル、キジの仲間を手に入れた桃太郎は、ついに鬼ヶ島へやってきました。
鬼ヶ島では、鬼たちが近くの村からぬすんだ宝物やごちそうをならべて、酒盛りの真っ最中です。
「みんな、ぬかるなよ。それ、かかれ!」
イヌは鬼のおしりにかみつき、サルは鬼のせなかをひっかき、キジはくちばしで鬼の目をつつきました。
そして桃太郎も、刀をふり回して大あばれです。
とうとう鬼の親分が、
「まいったぁ、まいったぁ。こうさんだ、助けてくれぇ」
と、手をついてあやまりました。
桃太郎とイヌとサルとキジは、鬼から取り上げた宝物をくるまにつんで、元気よく家に帰りました。
おじいさんとおばあさんは、桃太郎の無事な姿を見て大喜びです。
そして三人は、宝物のおかげでしあわせにくらしましたとさ。
むかしむかし、あるおばあさんが、そら豆を煮(に

そら豆をなべに入れようとすると、一粒のそら豆がなべからこぼれ落ちて、コロコロコロと庭のすみへ転がって行きました。
それに気づかないおばあさんは、今度は火を付けようとワラを持って来たのですが、そこへ風がサーッと吹いてきて、一本のワラを庭のすみへ飛ばしました。
それからおばあさんが火をたきつけて仕事をしていると、まっ赤になった炭が一つ、ポロリと下へ落ちて、これも庭のすみっこへ転がっていきました。
こうして庭のすみっこで、そら豆とワラと炭が出会ったのです。
そら豆が、言いました。
「ワラさん、炭さん、わたしたちがここで出会ったのも、何かのご縁です。どうです、これから一緒に、お伊勢参り(いせまいり

「そりゃ、いいね」
「よし、さっそく出かけよう」
こうして、そら豆とワラと炭は、そろって出かけました。
さて、みんなは川の所まで来ましたが、この川には橋がありません。
橋がなければ、川を渡れません。
すると、ワラが言いました。
「わたしは背が高いから、橋になってあげるよ。そら豆さん、炭さん、どうぞ渡りなさいな」
「それは、ありがたい」
そら豆が先に渡ろうとすると、炭が怒って言いました。
「わたしが先に渡るんだ。そら豆さんは次にしろ!」
するとそら豆は、ムッとして言い返しました。
「いや、わたしが先だ!」
「いいや、わたしが先だ!」
炭は、そら豆をポンと突き飛ばして、先にワラの橋を渡り始めました。
ところが半分まで渡った時、川の流れを見た炭は怖くなって足がすくんでしまいました。
「どうした、炭さん。先に渡るのなら、早く渡れよ」
そら豆がせきたてても、炭は怖くて動けません。
そのうちに炭の熱でワラが燃え出して、炭とワラはボチャンと川に落ちてしまいました。
それを見て、そら豆は大笑いです。
「アハハハハハッ、わたしを突き飛ばして、先に渡ろうとするからだよ。アハハハハハッ、アハハハハハッ・・・」
そら豆は、あんまり笑いすぎたので、お腹がパチンとはじけてしまいました。
「あっ! ・・・困ったな。こんなかっこうじゃ、みっともなくて、どこへも行けないよ。どうしよう?」
そら豆が泣いていると、そこへ仕立屋(したてや→さいほう屋

「おやおや、どうしたね、そら豆さん」
「実は、あんまり笑いすぎて、お腹が破けたんだよ」
「そりゃ、気の毒に。どれどれ、わたしは仕立屋だから、破けたお腹をぬってあげよう」
「ありがとう。よろしく頼みます」
仕立屋は針と糸を取り出して、そら豆のお腹をチクチクチク、チクチクチクと、ぬいました。
ところがあいにく緑色の糸がなかったので、仕立屋は黒い糸でぬったのです。
そら豆に黒い筋が出来たのは、その時からだそうです。
おしまい
video.yandex.ru/users/mishajp/view/490/#hq
むかしむかし、あるところに、森に囲まれた小さな村がありました。
その森に古い沼があって、一匹のカッパが住んでいました。
このカッパはひどいイタズラガッパで、畑を荒らしたり、沼へ人を引きずり込んだりと、いつも悪さをするのです。
ある日の事、この村にやって来た旅の坊さんが、イタズラガッパの話しを聞きました。
すると坊さんはさっそく沼へ行って、カッパを呼び出して言いました。
「お前は、いつも悪い事ばかりしているようじゃが、いったい何が気に入らんで、そんな事をするんじゃあ?」
するとカッパは、こんな事を話し始めました。
「おらは、カッパの身の上がつらいんよ。
こんな姿では、人間の仲間には入れてもらえない。
かといって、魚やカメの仲間でもねえ。
ここには仲間もいねえし、おもしろくねえ。
だからおらは腹が立って、無茶苦茶に暴れ回るんだ」
話しているうちに、カッパは涙をこぼしました。
「お坊さま。
おらは、人間に生まれ変わりてえ。
人間に生まれ変わるには、どうしたらいいんだ?」
「それは、お前が生きている間に、何か人間の為になる事をすればいい」
「そうか、わかった」
カッパは坊さんに礼を言うと、帰って行きました。
さて、その年の夏の事です。
村では日照りが続いて作物が枯れ、ついに井戸の水も干上がってしまいました。
「このままでは、みんな死んでしまうぞ。雨ごいだ。雨ごいをするんだ」
村人たちは広場に集まって、朝から晩まで空に向かって雨ごいをしました。
「雨よ、降れ、雨を降れ、どうか雨よ、降ってくれ!」
でも、雨は一滴も降りません。
そんな雨ごいが何日も続いた頃、あの沼のカッパが村へやって来ました。
「イタズラガッパじゃ、やっつけろ!」
カッパを取り囲んだ村人たちは、日頃のうらみと雨が降らない腹いせに、カッパを殴ったり蹴ったりしました。
いつもならすぐに逃げ出すカッパですが、今日は殴られても蹴られても大人しく我慢していました。
そして、今にも死にそうな様子でやっと顔を上げると、カッパは村人たちに雨ごいをさせてくれと頼んだのです。
「雨ごいだと? イタズラ者のお前がか?!」
「そんなの、うそに決まっている! また何か、イタズラをたくらんでいるに違いない!」
「しかし、カッパも雨が降らずに困っているはず」
「そうだ。カッパは水の妖怪だから、カッパが雨ごいをすれば本当に雨が降るかも」
村人たちはカッパに雨ごいを認めると、カッパを縄でしばったまま広場のやぐらの上に連れて行きました。
カッパはしばられたまま、やっとの事で体を起こすと、天を仰いで祈り始めました。
「天の神さま。
おら、今までに悪い事ばかりしてきた。
村の衆に、いつも迷惑をかけてきた。
だからそのつぐないに、村に雨を降らせてはくださらんか。
おらの命と引き替えに、村に雨を降らせてはくださらんか。
天の神さま、どうかお願いです」
カッパの雨ごいは、何日も何日も続きました。
その間、カッパは水も飲まなければ、食べ物も食べません。
すっかり弱ったカッパは、とても苦しそうに雨ごいを続けました。
「神さま・・・、お願いです。どうか・・・、村に・・・、雨を、降らせて・・・」
カッパの祈りがあまりにも熱心なので、いつの間にか村人たちも一緒になって雨ごいの祈りを始めました。
「神さま、お願いです。どうか、村に雨を降らせて下さい」
「神さま、お願いです。どうか、村に雨を降らせて下さい」
「神さま、お願いです。どうか、・・・」
すると不思議な事に、急に雨雲がたち込めて、大粒の雨がポツリポツリ降ってきたのです。
そして雨はみるみる激しくなって、やがてザーザーと滝の様に降り出したのです。
「カッパの雨ごいが、天に届いたぞ!」
「カッパの雨ごいのおかげで、村は救われたぞ!」
それを聞いたカッパは、天を仰ぐと、
「・・・神さま、ありがとう」
と、激しい雨に打たれながら、満足そうな顔で死んでしまいました。
それからしばらくして、あの旅の坊さんがまたこの村を訪れて、この事を知りました。
すると坊さんは、人間になりたがっていたカッパの話を村人にしてやりました。
「カッパは、命がけで罪ほろぼしをしたんじゃ。いつか人間に生まれ変わって、この村にくるかもしれんなあ」
それを聞いた村人たちは沼の近くに小さなカッパの墓を立てて、いつまでもカッパの雨ごいの話を語り伝えたそうです。
おしまい
video.yandex.ru/users/mishajp/view/489/#hq
昔々あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは畑に出て種をまいていました。
「一粒は千粒になれ」
と歌いながら。ところがそれを見ていたタヌキが、おじいさんが帰ると畑にやってきて
「一粒は一粒さ」
と言って種を全部食べてしまいました。
おじいさんはいつまでたっても芽が出てこないので変に思っていましたが、あるときそれがタヌキのしわざであることが分かりました。そこでおじいさんは帰ったふりをして、タヌキが出てくるのを待ち、用意していた縄でつかまえました。
おじいさんは、つかまえたタヌキを家に持ち帰り、
「悪いタヌキをつかまえたぞ。タヌキ汁にして食おう」
といって、また畑に戻りました。
家ではおばあさんが、タヌキ汁を作る準備を始めました。タヌキは食われてはたまらんと、何とか逃げようとしますが、どうしても縄から抜けることができません。そこでおばあさんに言いました。
「おばあさん、縄がきつくて痛い。少し緩めてくれないか」
「そんなことしたら、お前は逃げるだろう。お前に逃げられてはおじいさんに叱られる」
おばあさんはそういって仕事を続けます。タヌキは一計を案じました。
「おばあさん、私は悪いタヌキでした。食べられても仕方ない。でも、タヌキ汁を一人で作るのは大変だろう。私が手伝ってあげるよ。そしておじいさんが戻ってくるまでにまた縛られていればいいだろう?」
タヌキはしおらしく、そう言いました。するとおばあさんはすっかりだまされてしまい
「そうかい。だったら手伝ってもらおうかねぇ」
と言って、縄を緩めました。
するとタヌキは、いきなりおばあさんをなぐって殺してしまいました。そして、皮をはいで肉を鍋に入れて煮込みました。それから、おばあさんの皮をかぶって、おじいさんが帰るのを待ちました。
「おじいさん、待ち遠しかったから、タヌキは私が絞めて、タヌキ汁を作りましたよ」
おじいさんが帰ると、おばあさんの皮をかぶったタヌキが言いました。
「おや、そうかい。大変だったろう」
おじいさんは、おばあさんもなかなかやるわい、と思いながら、おばあさんの皮をかぶったタヌキが汁をついでくれるのを受け取りました。
「ちょっと肉がかたいな。やはり古ダヌキだったからかな」
などといいながら、おじいさんは汁を食べます。そしてずいぶん食べた所で、タヌキは皮を脱いで正体を見せました。
「やーい、食ったな食ったな。そいつは俺が殺して入れたばあさんの肉だぜ。ざまぁ見ろ」
タヌキはそう捨てぜりふを吐くと、おじいさんが呆然としている間にさっさと逃げてしまいました。
おじいさんは、ショックのあまり寝込んでしまいました。タヌキにだまされただけでなく、最愛のおばあさんをなくし、しかも知らぬこととはいえ、その肉を食べてしまったのです。
おじいさんが力無く泣いていると、ウサギがやってきました。
「おじいさん、おじいさん、どうしたの?」
おじいさんは、ウサギに全てを話しました。するとウサギは「ひどい奴だ。仕返ししてやる」と言って飛び出していきました。
ウサギはタヌキがよく行く山で、たきぎを拾い始めました。するとそこにタヌキがやってきました。
「ウサギどん、何してるの?」
「今年の冬は寒そうだから、たきぎを拾っているんだよ。君も拾っておいた方がいいよ」
そこでタヌキもウサギと一緒にたきぎを拾いました。
やがてたきぎがいっぱい取れましたので、二人は山を降り始めました。ウサギはタヌキを先に行かせ、後ろにまわって、タヌキの背中の荷物のそばで火打ち石を打ちました。
<カチ、カチ>
「ウサギどん、あのカチカチいう音は何だろう」
「あれはカチカチ山のカチカチ鳥が鳴いているんだよ」
とウサギは誤魔化しました。
やがて火がたきぎに付き、<パチ、パチ>と音を立て始めました。
「ウサギどん、あのパチパチいう音は何だろう」
「あれはパチパチ山のパチパチ鳥が鳴いているんだよ」
とウサギはまた誤魔化しました。
やがてたきぎの火は勢い良く、<ボー、ボー>と燃え始めました。
「ウサギどん、あのボーボーいう音は何だろう」
「あれはボーボー山のボーボー鳥が鳴いているんだよ」
とウサギはまたまた誤魔化しました。
しかし、そのうちタヌキは背中があつくなって「アチ、アチ」と叫んで走って逃げました。
次の日、ウサギは唐辛子味噌を作って、タヌキの家に行きました。
すると、タヌキは「このやろう、昨日はひどい目に合わせやがって!」と怒ります。
しかしウサギは何食わぬ顔で「何のことだい?」と聞きます。
タヌキが「昨日、カチカチ山で俺にヤケドをおわせたろうが」
とつかみがからんかの勢い。しかしウサギは
「カチカチ山のウサギはカチカチ山のうさぎ。唐辛子山のウサギはそんなこと知らんぞ」
といいます。するとタヌキも「もっともだ」と納得。そこへウサギは
「君はやけどをしたのかい?それは可哀想に。そうだ、ちょうど僕はやけどの薬を持っているんだよ。塗ってあげようか?」
といいます。タヌキはすっかりだまされて
「それは助かる。塗ってくれ」
といいました。そこでウサギは持っていった唐辛子味噌を塗ります。するとタヌキはやけどのあとに唐辛子がしみて、痛さで悲鳴をあげました。そのすきにウサギはさっさと逃げました。
次の日、ウサギはタヌキの家の近くの杉山で、木を切っていました。そこへタヌキがやってきました。
「見つけたぞ。昨日はひどい薬を塗ってくれたな」
と怒っています。ウサギが「何のことだ?」と聞きますとタヌキは昨日のことを話しました。するとウサギは
「唐辛子山のウサギは唐辛子山のウサギ。杉山のウサギはそんなこと知らんぞ」
といいます。するとタヌキも「もっともだ」と納得。そこへウサギは
「今木を切って船を作っているんだ。魚でも釣ろうかと思ってね。君も釣らないかい?」
と誘います。タヌキが「面白そうだ」といいますと、ウサギは
「僕は体が白いから木ぶ船を作る。君は体が黒いから泥で船を作るといい」
といいます。タヌキは同意して、泥をこねて船を作りました。
そしてウサギとタヌキは一緒に川に出て釣りを始めました。
ところがウサギの船は木なのでちゃんと浮いていますが、タヌキの船は泥なので、やがて溶けだし、穴があいて沈んでしまいました。
「助けてくれ!」
とタヌキが叫びましたが、ウサギは
「君はおばあさんを殺しておじいさんに食べさせたろう。そのバチが当たったんだと思うんだね」
といい、放っておきました。
かくして、タヌキは川に沈んで死んでしまいました。
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むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へせんたくに行きました。
おばあさんが川でせんたくをしていると、ドンブラコ、ドンブラコと、大きな桃が流れてきました。
「おや、これは良いおみやげになるわ」
おばあさんは大きな桃をひろいあげて、家に持ち帰りました。
そして、おじいさんとおばあさんが桃を食べようと桃を切ってみると、なんと中から元気の良い男の赤ちゃんが飛び出してきました。
「これはきっと、神さまがくださったにちがいない」
子どものいなかったおじいさんとおばあさんは、大喜びです。
桃から生まれた男の子を、おじいさんとおばあさんは桃太郎と名付けました。
桃太郎はスクスク育って、やがて強い男の子になりました。
そしてある日、桃太郎が言いました。
「ぼく、鬼ヶ島(おにがしま

おばあさんにきび団子を作ってもらうと、鬼ヶ島へ出かけました。
旅の途中で、イヌに出会いました。
「桃太郎さん、どこへ行くのですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんだ」
「それでは、お腰に付けたきび団子を1つ下さいな。おともしますよ」
イヌはきび団子をもらい、桃太郎のおともになりました。
そして、こんどはサルに出会いました。
「桃太郎さん、どこへ行くのですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんだ」
「それでは、お腰に付けたきび団子を1つ下さいな。おともしますよ」
そしてこんどは、キジに出会いました。
「桃太郎さん、どこへ行くのですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんだ」
「それでは、お腰に付けたきび団子を1つ下さいな。おともしますよ」
こうして、イヌ、サル、キジの仲間を手に入れた桃太郎は、ついに鬼ヶ島へやってきました。
鬼ヶ島では、鬼たちが近くの村からぬすんだ宝物やごちそうをならべて、酒盛りの真っ最中です。
「みんな、ぬかるなよ。それ、かかれ!」
イヌは鬼のおしりにかみつき、サルは鬼のせなかをひっかき、キジはくちばしで鬼の目をつつきました。
そして桃太郎も、刀をふり回して大あばれです。
とうとう鬼の親分が、
「まいったぁ、まいったぁ。こうさんだ、助けてくれぇ」
と、手をついてあやまりました。
桃太郎とイヌとサルとキジは、鬼から取り上げた宝物をくるまにつんで、元気よく家に帰りました。
おじいさんとおばあさんは、桃太郎の無事な姿を見て大喜びです。
そして三人は、宝物のおかげでしあわせにくらしましたとさ。
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